環境マネジメント

サステナビリティ

基本的な考え方

当社は、限りある地球資源を有効に利用するため、各種容器の原材料や、製造時のエネルギーを効率よく使用するなど、省資源・省エネルギーに配慮した事業活動を行っています。

特に省エネルギーについては、当社の環境経営課題の重要事項であり、エネルギー管理基本方針ならびに 統合マネジメントシステム方針 では、「温暖化対策に直結する省エネ活動について原単位目標を設けて自主管理を進める」を掲げ、「持続可能な社会づくり」に努めています。

基本的な考え方

エネルギー管理基本方針

基本方針

エネルギー多消費型事業を抱える当社は、エネルギーの効率的な使用に向けた持続的な取組みが不可欠である。技術的かつ経済的に可能な範囲でエネルギーの使用の合理化に取り組み、エネルギー起源による温室効果ガスの排出削減に努めるとともに、環境配慮設計に留意しながら循環型社会にふさわしい製品を提供する。

行動指針

  1. エネルギーの効率的な使用におけるエネルギーコストの圧縮を実現するため、組織的な省エネ推進体制を構築し継続的な運用を図る。
  2. 省エネ法、温対法などの関係法令等の要求事項を順守する。
  3. 各事業部門は、中長期的にエネルギー原単位を低減させることの合理化目標値を設定し、計画、実行、確認、及び必要に応じた改善処置を図る。
  4. 主要な設備(又は工程)については、省エネ法の規定に基づき管理標準を設定し運用をおこなう。
  5. 設備の更新や新設の際には、投資コスト及びその経済効果を考慮した上で、設備の規模や利用状況に応じた能力・機能を選定した設備導入をおこなう。また、設備の効率的な運用と改善の契機とするため、エネルギーの使用状況が確認できる計測機器や監視装置を計画的に導入する。
  6. 容器事業においては、お客さまの要求に応じて容器包装3Rの思想に基づいた環境配慮設計と運用に努め、環境負荷の少ない製品を提供する。
  7. 輸送の合理化や建築物の省エネに配慮する。
  8. 社員への環境教育を通じてエネルギー管理の周知を図る。

石塚硝子グループ環境戦略

「ISHIZUKA GROUP 2030」で掲げた「環境と調和した持続可能な未来社会への貢献」を実現すべく、グループ⼀丸となってCO₂排出量削減に取り組んでいきます。
2023年6⽉にはSBTイニシアティブの認定を取得し、基準年を⾒直した新たなCO₂排出量削減⽬標を掲げました。事業部門ごとに、方針や将来の計画、顧客・業界の内外情報、政治・経済の外部情報を見据えた上で、実現性、想定効果をもとにCO₂排出量削減に向けた施策項目を積み上げ、これを体系的に統合したCO₂削減ロードマップ2nd作りと実践を行っています。

サステナビリティレポート2024 P.9
2030年度CO₂排出量50%削減に向けたロードマップ作りと実践

目標とマネジメント体制

CO₂排出量削減を⽯塚硝⼦グループ全体で推進するため、取締役会の指揮の下、脱炭素ワーキンググループが事業部⾨と連携し、CO₂排出量削減取り組みを進めています。取り組みを全社戦略化し、全社が統⼀的な活動を⾏えるよう、脱炭素ワーキンググループは施策を提案し、取り組みの促進を図っています。脱炭素委員会は各省エネ委員と連携し、省エネ活動の⽀援を⾏っています。

CO₂排出量削減目標

CO₂排出量削減目標

マネジメント体制図

マネジメント体制図

削減ステップ

削減ステップ

Scope別CO₂排出量と削減の取り組み

Scope別CO₂排出量と削減の取り組み

ガラス事業の生産工程の統廃合と合理化によるエネルギー削減が奏功し、Scope1+2排出量は大幅削減(基準年度比27%減)となりましたが、Scope3排出量は売上増に連動して原材料調達などのカテゴリで排出量が基準年比で増加しています。なお、2024年以降に予定している生産設備の定期補修に合わせ、さらなる省エネ化を図ります。

PETボトル用プリフォーム事業では、姫路新工場にソーラー発電を導入しました。さらに最新の成形技術を用いたリサイクルPET100%のプリフォーム生産を行うことで、Scope3排出量の抑制が期待できます。その他にグループを挙げてCO₂フリー電力の利用拡大を検討項目に掲げるなど、CO₂削減ロードマップの施策をブラッシュアップして削減目標の達成に邁進していきます。

2023年度CO₂排出量(千t-CO₂)

Scope 排出量
(千t-CO₂)
Scope1 58.5
Scope2 マーケット基準:76.1
ロケーション基準:80.2
Scope3 490
合計 625
算定対象は当社国内グループおよびPT. NARUMI INDONESIA
※合計値はScope2のマーケット基準値を用いています。

容器別環境の取り組み

主要容器製品(ガラス製品、PETボトル用プリフォーム、紙容器)の環境配慮および資源循環の取り組み

卵殻廃棄物をカルシウム原料として活用(ガラス容器、陶磁器)

卵の加工工場で廃棄される卵殻を、ガラスや陶磁器のカルシウム原料として再利用する取り組みを始めています。
当社では、2022年度に食器ガラス素地で利用を開始し、2023 年度にはびんガラス素地への利用拡大を図っています。この取り組みでは2023 愛知環境賞の優秀賞を受賞しました。また、同時期にグループ会社の鳴海製陶が、ボーンチャイナの原料として業界初の利用に成功しました。グループを挙げてサーキュラーエコノミーを進め、循環型社会の形成に貢献していきます。

愛知環境賞紹介サイト

ガラスびん3R促進協議会
紹介サイト

鳴海製陶(株)の取り組み
卵殻生まれのボーンチャイナ

卵殻を利用したガラス製品の一例
卵殻を利用したガラス製品の一例

リサイクルPETレジンの使用(PETボトル用プリフォーム)

リサイクルPETレジンを用いたPETボトル用プリフォームは、海洋プラスチック問題や気候変動問題への対応策として、今後も需要増加が見込まれています。
グループ会社の日本パリソン(株)は、使用済みPETボトルからPETボトル用プリフォームを成形する「ボトルtoボトル」の体制を整えています。世界トップクラスの除染工程を持つ遠東石塚グリーンペット(株)が、使用済みPETボトルからリサイクルPETレジンを製造し、日本パリソン(株)がお客さまのニーズに合わせたPETボトル用プリフォームを製造しています。
2024年4月に稼働した新姫路工場では、すべての製造ラインでリサイクルPETを100%使用できる最新鋭の設備を導入しています。

PETボトル用プリフォームのリサイクル
PETレジン使用量比と使用率
サステナビリティレポート2024 P.28

リサイクルPETレジンの使用(PETボトル用プリフォーム)

ストロー不要の紙カップ容器(紙容器)

グループ会社の石塚王子ペーパーパッケージング(株)は、ストローのいらない学乳用紙パック「ECO BEAK(エコ・ ビーク)」を開発し2023年度から供給を始めまています。この製品は大きく飛び出す口ばし型の飲み口に内容液をたっぷり留め、コップ感覚で飲めるようにしたことでストローの使用を減らし、プラスチックごみ削減に貢献します。

石塚王子ペーパーパッケージング(株)
リリース記事

ストロー不要の紙カップ容器(紙容器)

環境保全

岩倉工場と姫路工場において、敷地の活用のために土壌調査と地下水調査をおこない、2021年10月に行政報告をいたしました。両工場とも基準値超過を確認しましたが、敷地外への汚染拡散の恐れはございません。関係法令や行政指導に従い、引き続きのモニタリングを継続し汚染状況の監視に努めています。

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